Vertical ひとつのヒが 眠りにつき 記憶の渦へと そう 時間だけが 過ぎ行く 今 わたしを連れて 理由もなくただ 疎んでいた 君と生の行方を 微かな願いも 叶わぬまま いのちは朽ちて 優しささえ 見向きもせず いつも背を向けた そう 悔やむことを 知りながらも 愚かなままで 連鎖する想い 積み上げても 戻りはせぬ過去のヒ それが現実と 呟く声も 煙のように 静かに消えてゆく 響く言葉 並べても 自分 偽るだけなら 凛として そう 心張り詰めて 私の中の 水面 揺らさぬよう 夜は 音もなく更けて 憂いすらも美しく 蓮を濡らす 寂しげな露も 私とともに そっと 照らして