ワスレナグサ 「ワスレナグサ」 ふいに扉をたたく音がして 振り返る先には 見慣れた あどけない不安な横顔 涙の訳を聞けないまま 時には喧嘩もして でもまた寄り添える 今までに見た笑顔より 涙の数は多いかもしれないけど その痛みこの手のひらでぬぐって ずっとあなたの傍にいるよ 繰り返してく巡る時の中 一人で抱えていたあの頃 つかまれた手を振りほどいた また失うことが怖くて 私の背中越しに いつしか声がして 静かな風に長い髪なびかせ 私だけを見つめていた あたなたとならば 私でも笑える 他の誰よりそう思えた いつの日かこの花も枯れて でもまた咲く 永遠はここに無いから 寄り添うことができると そう言ってくれた だからいまある この時を重ねよう あの月よりも輝くように いつまでも残るように